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逝きし者を悼む

 投稿者:犬吠埼  投稿日:2018年 3月29日(木)12時25分42秒
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  定演の本番も近づいてきました。長い間練習してきたモツレクもオーケストラと共にステージで歌うことになります。

鎌倉近郊にはクリスチャンが多く、ムジカおさらぎの団員にも多数の方がおいでになり、それらの方々にはレクイエムは身近なものでしょう。

しかし、多くの団員は仏教徒とはいわなくても葬儀は寺院であげられるでしょうし、神道でなさる方々もおありでしょう。

キリスト教とは宗教観が全く異なるので、先生に「棺の前で歌うのだから…」といわれても、いつものステージ上で歌うのと同じく声を張り上げて歌いたくなります。

これだけ長い曲をラテン語の歌うのだから、それだけで「もう勘弁してくれ」と出演を辞退したくなる方々も居られると聞きます。

しかし、私もこの数年の間に親族、恩師、友人を亡くしています。クリスチャンでなくてもそれらの逝きし者たちを悼む心は皆もっているでしょう。

心込めて歌うために、無謀ながら、以下に各曲の内容を一言でまとめてみました。

1-1 Requiem(永遠の安息を)
 主よ、逝きし者に永遠の平安をお与えください。そして絶えることのない光が彼らを照らしますよう、私の祈りをお聞き届けください。

1-2 Kyrie(憐れみたまえ) <Requiemに引き続き歌われます>
  主(神)よ、憐れみたまえ。(神の子である)キリストよ、憐れみたまえ。

2 Dies irae(怒りの日)
 怒りの日、世界は熱い灰の中に解き放たれ、審判者(キリスト)がすべてを厳しく打ち砕こうとするとき、人々はどれほど恐れおののくことでしょうか。

4 Rex tremendae(恐るべき御稜威の王)
 救われるべき者を恵みをもって救いたまう恐るべき威厳のある王よ、私を救ってください。慈悲の泉なる方よ。

6 Conftatis maledictis(呪われ退けられし者達)
 呪われ、弁解の口を封じられた者たちに激しい炎により判決が下さる時、私を祝福された者と共にお呼び下さい。私はひれ伏してお祈りします。私の最後の不安をお救いください。

7 Lacrimosa dies illa(涙の日)
 その涙の日、裁きを受けるべき罪人は、熱い灰の中からよみがえるでしょう。神よ、この逝きし者に平安をお与えください。

8 Domine Jesu Christe(主イエス・キリスト
 主イエス・キリスト、栄光の王よ、全ての死せる信者たちの魂を地獄の罰より解放して下さい。

9 Hostias(賛美の生け贄)
 主よ、私たちは生け贄と祈りを捧げます。今日私たちが記念する人々の霊魂のために受け入れて下さい。主よ、彼らを死から生へと移して下さい。

10 Sanctus(聖なるかな)
 聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、万軍の神なる主は。いと高きところに万歳。

11 Benedictus(祝福された者)
 主の名によりて来たるものは祝福された。いと高きところに万歳。

12-1 Agnus Dei(神の小羊)
 世の罪を除きたもう神の子羊(キリスト)よ、彼らに永遠の平安をお与え下さい。

12-2 Lux aeterna(永遠の光)<Agnus Deiに引き続き歌われます>
 主よ、永遠の光明が彼らを照らしますように。主よ、彼らに永遠の平安をお与え下さい。

12-3 Cum sanctis(聖者たちとともに)<Lux aeternaに引き続き歌われます>
 あなたは、あなたの聖徒たちとともに、永遠に憐れみ深くいらっしゃいます。

キリスト教ではは死んだ人間は実は眠りにつき、世界の最後の日に起こされ、復活の後に「最後の審判」を受けるとされ、「死者のためのミサ」であるレクイエムは死者が「最後の審判」まで安らかに過ごせるようにと神に祈ることです。

仏教でも死を迎えてすぐには成仏せず、死後四十九日(7日ずつ7回)めに裁きを受けるとされています。
人間世界の時の長さを考えなければ、葬儀の時には霊はまだ安息の場がなく、裁きを受けなければならないという死生観はキリスト教に似ています(だいぶこじつけですが)。

したがって、レクイエムを自分なりに死者を悼む気持ちで歌ったらいかがでしょうか。

1-1 Requiem(永遠の安息を)
 仏様、逝きし者に永遠の安らぎをお与えください、の気持ちを込めて

1-2 Kyrie(憐れみたまえ) <Requiemに引き続き歌われます>
 祈りを唱える言葉ですから、宗旨により、なむあみだぶつ(南無阿弥陀仏)、なむみょうほうれんげきょう(南無妙法蓮華経)の心で唱えましょう

2 Dies irae(怒りの日)
 裁きの日、極楽に行けるか、地獄に落とされるかの裁きにおののく気持ちを込めて。

4 Rex tremendae(恐るべき御稜威の王
 救われるように煩悩を断ちきってください。憤怒、怒りの姿の不動尊は我々の煩悩を断ってくれます。

6 Conftatis maledictis(呪われ退けられし者達)
 キリスト教では世界は一方向ですが、仏教では輪廻の思想で人は生まれ変わります。
 六道(りくどう、天道、人間道、修羅道、畜生道、餓鬼道、地獄道)を巡る六道輪廻では、それぞれの道で我々を助けてくれる六地蔵(由比ヶ浜1丁目六地蔵交差点にも)がいます。
 三悪道(畜生道、餓鬼道、地獄道)に落ちませんように。

7 Lacrimosa dies illa(涙の日)
 この逝きし者に平安をお与えください。

8 Domine Jesu Christe(主イエス・キリスト)
9 Hostias(賛美の生け贄)
10 Sanctus(聖なるかな)
11 Benedictus(祝福された者)
12-1 Agnus Dei(神の小羊)

12-2 Lux aeterna(永遠の光)<Agnus Deiに引き続き歌われます>
12-3 Cum sanctis(聖者たちとともに)<Lux aeternaに引き続き歌われます>
 これらは神、神の子であるキリストをたたえる歌です。
 仏教では悟りを開いた仏、如来は偉大すぎ、悟りを求めて修行している菩薩が人間との間を取り持ってくれます。
 西方極楽浄土においでになる阿弥陀如来(阿弥陀仏、鎌倉大仏)にお迎えいただだけるように、観音菩薩にお祈りします。
 逝きし者に平安を与え、やがて逝く私たちもお守りください。
 
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