新着順:25/2586 記事一覧表示 | 《前のページ | 次のページ》

変わりゆくスペイン

 投稿者:YURA  投稿日:2017年 5月26日(金)13時42分1秒
  通報
  先日読んだ、20数人による「それぞれのスペイン」という随筆集の中にあった、スペイン語、ポルトガル語の通訳、翻訳家の丸山恵子さんによる掲題の一編の中に記されたスペイン人の驚嘆すべき食欲ぶりに興味をそそられたので、途中からではありますが、さわりの部分を以下にご紹介いたします。

  私たちおとなは夕食に招待されることが多く、まだ日本人の女の子が今と比べて格段に少なく、物珍しさゆえに呼ばれる機会がたくさんあったものだから、ついつい夕食もばっちりとしかも夜10時頃から食べるし、この人たちのフルコースの料理の食べ方というと尋常ではない。まず腸詰やハム、オリーブの実などのおつまみがアペリティフのお酒と共にあらわれて、ころをみはからってスープやサラダやパスタ類が出てくるがこの量もひととうりのものではない。日本のレスでぃトランのたっぷり二倍はある。フランスパンはふんだんにスープやサラダとともに出てくるのに加えて、私の得意なパエーリャは単なる魚や肉のメインディシュの前座に過dぎないのだから参ってしまう。食べないと沈黙しているときと同じように「どうしたの、どこか悪いの。気分でもよくないの」と責め立てるので、他人を喜ばせるのを生きがいとする私は、ひたすら料理をつくった人々をがっかりさせないために食べまくってしまうのであった。

  そのあと、さいわいなことにアメリカなどと違って巨大なケーキはあまり出現しはしないのだが、果物が出てたっぷりワインを飲んだあと、ブランディーやコーヒーと共にチーズやチョコレートボンボンが出されて、男どもはブランディグラスを片手に葉巻をくゆらせ始めるのである。このようなわけで、一ヵ月に確実に一キロは体重が増えていった。つまり九カ月程度の滞在できっかり九キロ増えてしまったである。

  これは脅威以外の何物でなかった。もともと留学を短期間で切り上げたのも、これ以上いると、スペインの深みに足をとられて抜けられなくなるのでないかという恐れと、着るものが無くなってしまうという物理的理由によるものであった。〈以下省略〉

余談:10数年以前,家内同伴でスぺインを旅した時、夕食に供されたパエーリャに落胆,ペチャペチャの味で、格安のツアーの故と大いに情けなくなった。
 
》記事一覧表示

新着順:25/2586 《前のページ | 次のページ》
/2586